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その人が何処から来たかなど、どうでもいいではないか。 どんな地位にあるか、どんな功績があったのか、どんな血筋を引いているのか、など全くどうでもいいではないか。 ただ、その人の行いを見よ。 今ここに於いて、何をするのかを見よ。 行いが正しく、羞恥があり、身と心を慎んでいるのであれば、その人は生まれがどうあれ、今から高貴な人ではないか。

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昨日は夕方から深夜にかけて豪雨となり、今朝も9時半までは雨交じりの天気でした。

仕事は正午前から始まり、3本目に上がる時には、午後3時を過ぎ、雲底も下がり、今にも雨が降ってきそうなどんより空に…

3本目はお客さんに飛べない事を納得してもらう為に上がりました。

レイクサイドのオフィスにいては、雨が降って来ない限り、お客さんは飛べない事を理解しにくいので、100%無理な状況でない限り、飛べない事をある程度 承知の上で、お客さんを乗せて上がる事があります。

理由はお客さんをブッキングしたエージェントへの行為であり、そしてお客さん自身に飛べない状況である事を、実感として分かってもらう為。

パイロットとしては面倒な行動ですが、これもお客さんに対する誠意、仕事だと思っています。

特にモンスーンは天気の予測が難しいので、駄目もとでとりあえず上がってみる。そして判断するのがベストだと思っています。


結局テイクオフまでは上がらず、雲底の場所でお客さんには説明し、見て理解してもらい、記念写真を撮って帰って来ました。

オフィスに到着と同時に雨となり、タイミングとしてはジャスト タイミングでした!

飛べない事を納得してもらうのもまた、仕事のひとつだと考えています。














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何の為に君はパラグライダーを始めたのか?

趣味で飛ぶ、それだけで君の野心は満たされるのか?

パラグライダーで生きていこうとは思わないのか?

趣味で飛ぶパラグライダーと、お金を稼ぐパラグライダーとでは世界が違う。

その世界を知りたいとは思わないのか?



楽しむ為だけに、何故そこに居座っているのか?

仲良く皆で楽しく..... それだけで納得できるのか?



自分には分からない。

趣味で空を飛ぶ気持ちが分からない。













あと5日ぐらいかな.....  中国人のシーズンは。


今日はふと気付く人間性について書きます。

観察しているとパイロット、その人間性が一番現れる場面がいつなのか? が分かります。

それはテイクオフ直前のお客さんに対するしぐさや、言葉使いを見れば分かります。

パイロットが一番神経を使うのがテイクオフです。

何故なら、テイクオフしてしまえば全て自分でコントロール出来ますが、テイクオフだけはお客さんにやってもらわなければいけない。

何かが起こるとしたなら、テイクオフなので、お客さんにやってもらう事を説明、練習するのですが、その時にまず人間性が現れる。

そして最も顕著に現れるのは、テイクオフのやり直しになった時。

やり直しはお客さんが原因の事が多いのですが、この時の態度を見れば100%それが分かります。


初めてだし、まあ無理も無い.... なのか?

お客さんが萎縮するほどに、叱るのか?


危険もあるので、再度説明はしますが、その話し方のテンションが尖がっているのか? 丸いのか?で、その人格がはっきりと見える!

そこまで言ったら、お客さんが萎縮してしまう事がわからないのかな?

そのしゃべる量、しゃべるテンションが緊張感と比例して、人間性と比例している.....

パイロットのそれがはっきりと、テイクオフで見て取れます。














明日の朝に話し合いたい事があります。


パイロットの給料は上がったのですが、ドライバーの給料は以前と同じ月給1万円です。

各会社のドライバーも8千~1万円ですが、それが相場のようです。

毎日サランコットへの道を何度も行ったり来たりしますが、この道 かなり運転が難しく、対向車も多く、道幅も狭い。

うねった道にカーブミラーなど無く、クラクションを鳴らしながら上っていきます。

正直パラグライダーよりも、このドライブのほうが危険です。

ドライバーは入れ替わりが激しく、ドライバーからパイロットを目指す人も多いですが、未だに誰もなれていません..... 勿論 お金が無いのが理由です。


会社によってはパイロットからドライバーにチップを渡すところもありましたが、ネパール人パイロットが主流となってからはそれも無くなりました。

うちも集めたり、パイロット個人で渡していましたが、それもたまにです。

20~40万円稼ぐパイロットを横目に、月1万円の収入では、仕事は違えどあまりに格差がありすぎる。


そこで1ヶ月に1度、各パイロットから千円づつ集めて、7千円をドライバーに渡す事にしようとしたのですが、1人のパイロットがそれに反対しました。

パイロットにとって月千円あげる事は何でもないはず。

これも人格のひとつです。


お金持ちになるほどに、人はお金に執着するようになります。

仏陀は(心)貧しさから脱出する唯一の道は、人に施す、与える事だと言っています。

お金にうるさいく、ケチな人ほど、自我が強く、客観的に周りが見えていない.....

自分がよければいい.....  しかし彼らにとっては残念な事に、全ては繋がっています。

それを知っているのか?いないのか?

それは生きる事を知っているのか?いないのか?に繋がります。


明日の朝、パイロット全員で話し合って決めます。
3日間の雨 休養でしたが、今日から仕事 再開です。

今日からルールが変わり、給料が1本当たり500円 上がりました。

3本飛んで、写真を買ってもらって、1日 15000円から16500円の収入に。

中国人シーズンはあと1週間程で終わりそうですが、変わって欧米人のツーリストが増えてきます。

欧米人は写真を買う人は少なく、その分 収入は減るので、1本当たりの給料アップは嬉しいところです。


今日この家のオーナー ディポックさんと、ネパールの文化の事で話しました。

どうしても考えざる得ない事があります。

ここから12月の旅まで、自分の中で見つめ、考え、覚悟しなければいけないもの。

それは「カースト制度」です。

今やカーストによる学業や仕事への差別はほとんどありません。

カーストが大きく関係してくるもの、それは結婚です。

これからそこに向かっていく事で、この4〜5ヶ月はネパールの本当の姿に自分がどこまで入り込んでいけるのか?

12月の旅は、ネパールのカースト制度。ネパールに骨を埋めるうえて、避けては通れない文化… そこに真摯に向き合う旅…

そこへの挑戦になりそうです。

「職業パイロット」という言葉に、以前は抵抗がありました。

パラグライダーとは気流を読んで、どの様にしたら高く、遠くまで飛べるのか!を求めるスポーツです。

しかしタンデムでは、そこにチャレンジする事はほとんどありませ。

パイロット目線で言うならば、そのフライトは刺激的でも魅力的でもないことがほとんどです。

職業パイロットという言葉が、心に入ってこなかったのも、タンデム フライトだからこそでした。


しかし続ける行為の中で、気付く事があります。

それは「プロ」であること。お金を稼ぎ続けているという事です。


ほとんどのゴルファーがお金を払ってプレーを楽しんでいる中で、コースを回ってお金を稼ぐゴルフの人達がいる。

それはプロゴルファーと呼ばれている世界です。


ゴルフをやった事がある人ならば、ゴルフで生きていく事がどんなに大変な事かが分かると思います。

それはゴルフに限った事ではなく、ありとあらゆる世界に共通することです。


パラグライダーの世界で、飛ぶ事で生きていく!

これこそが最大の証であり、飛び続ける行為こそがパラグライダー タンデムの「プロ」の世界だと感じています。

この世界は職業パイロットでなければ生きていけない世界です。

私が職業パイロットである事、その本意を分かっている事。

それが私がプロタンデムパイロットである証明です!














ラマユルの旅13日目で、目的地 ラマユルに到着しました。

標高3500m近辺をゆっくりと13日間かけて、170kmを歩き、最終目的地ラマユルに辿り着きました。

その目的地 ラマユル到着の模様です!


最終日、ラマユルへの登りの写真。


ハイウエイのヘアピンカーブを幾つも曲がりながら、標高差500mの楽しい登り坂でした!
ラマユルへの旅13日目にて、終着地点 ラマユルに正午丁度に到着しました。


カルシーにある検問所。
ここからラマユルへの最後の登りが始まります。


最初はなだらかな坂が続きました。





26〜28km、9時間の歩きを想定して、今朝はいつもより早く7時にカルシーを出発。

途中の表示にはラマユル29km… と、また違った距離があり、とにかく長丁場! 気合は昨夜から入っていましたが、「力を入れない歩き方」で50分歩いて10分休憩… を繰り返す。

説明するのは難しいですが、歩き方にも技術と方法があり、力をほとんど入れないで、力を入れた時とほとんど変わらないペースで歩く事が出来る技術があります。

これは「力を入れない」と意識し続ける事で、身体がそうなり、ほとんど力を入れる事なく山を上る事が出来ます。

瞑想状態での歩き!

長丁場になりそうな時は、まずは意識し、後は身体が自然と対応していく…


前半はほぼ平坦な道が続きましたが、2時間 歩いた2度目の休憩で、自分が今日の工程の半分近くまで来ている事に気が付き、道路標識の26〜29kmが間違っている事が分かりました。

やはり地図上の18kmが正しい!


後半は岩肌に沿って、傾斜はきつくなりましたが…




後半は一気に上り坂となりましたが、高低差500mの車が通るハイウエイなので、大した事もなく、5時間歩いた正午丁度にラマユルに到着しました。

しかしこれは人間の心理状態で、町の人は28kmと言い、道路標識は29kmとなっていて、「大変な道のりになる… 9時間、覚悟して歩こう!」と心理状態はなり、意識して、そして自然に瞑想状態での歩き方になったから、全く疲れる事なく、5時間 歩いたらラマユルに着いた… それが結果です。

これが逆に15kmと書いてあり、「これ位の距離、高低差なら大丈夫!」と思ってしまったら、歩き方も力を入れて歩いてしまうので、後半の上りでバテてしまったかもしれない…

それはラマユルへの旅 初日のピャンへの工程が、まさにそうでした。

初日と最終日。これが「心のあり様」を求めて歩いて来た結果として、はっきりと結果として現れています。


地球上の月 世界。



約170km程の旅路でしたが、13日間 歩き、ゴンパを訪ねた事によって、何が得られたのか?

明日もう1日ラマユルに滞在して、この旅 最後のゴンパを訪ね、しっかりとその辺りを整理します。

目的地 ラマユルに到着しました。


13日歩いて見えてきた、ラマユル ゴンパ!


ラマユルの風景。





ラマユル ゴンパ。


チョルテン。


ラマユルの村。


チベット仏教の旗。


チベット文字が彫られた石の数々…



月 世界…


目的地 ラマユル!
ラマユルの旅12日目は、ティミズガムから15km離れた町カルシーまで、3時間40分歩いてやって来ました。

ここカルシーがラマユル手前の最後の町になります。


緑豊かなカルシーの町。

ここカルシーは今での村とは雰囲気がかなり違い、仏教の建物が多いですが、行き交う人々はイスラムの人も多く、流れる音楽もイスラムのもの。
(仏教徒の人達は、音楽を皆に聞こえる様に大音量で流す事はありません)

バス停にはバスやミニバスが並び、仏教とイスラムの交流地点、分岐点のような町に感じます。


カルシーのバス乗合場。


明日はいよいよ終着点ラマユルですが…

町の人の話では、ここカルシーからラマユルまで28kmもある!

標識では確か26kmになっていますが、地図上での道を見る限り、あっても18km程に見えたので大丈夫だと思っていました…

しかし町の人の話では、車で25分?と言っていましたが、28kmを25分で到着するのは無理!

何故なら標高差500mを上る、蛇行した山道であり、25分が正解なら、距離はやはり18km程なはずですが…

ただ地図上ではそれ程 蛇行していないので、地図が適当なのかもしれない…

そうすると標識の26kmは本当にあるのかもしれない…

この環境を26〜28km歩くには9時間かかります。

今まで3000m以上の標高で、20kgを背負って28km歩いた経験がない。

昨年のアンナプルナでは26kmが最高で、8時間半はかかりました。

標識の26kmが本当なのか?

地図上の18kmが本当なのか?

町の人の28kmが本当なのか?


28km、9時間歩く… を想定して、明日の朝は早目にスタートします。

途中には村がないので、パンケーキやチョコレートなど、軽いものを積んで、食べながら進みます。

水は今回の経験上 1リットルあれば大丈夫。あとは300mlのジュースがあればOK。

手前のヌラ辺りからミネラル ウォーターやジュースを見かける様になりました。


問題は天気! 曇り空ならば助かりますが、晴れてしまうとかなりキツイ歩きになると思います。

いずれにしても歩くのは明日が最後!

今回 初めて、覚悟を決め、気合を入れて歩きます!


疲れ切った先に見えるのは、月の世界、終着地点 ラマユルです。


いざ、ラマユルへ!
ラマユルの旅11日目はティミズガムまでやって来ました。

今日は休養日です。

ティミズガムは昨日のヌラから5km程で、歩いたのは1時間30分。その後はティミズガム ゴンパに行って来ました。


仏塔 チョルテン。


ティミズガム ゴンパの仏陀。




1階から2階の吹き抜けに立つ、巨大なフューチャー ブッダ。


何だろう… これは?

きらびやかな小さな窓の中には、650年前からある小さな石で出来た仏像。御先祖様が祀られていました。


今日までに9ヶ所の村を訪れ、計13のゴンパを訪ね歩きました。

残るはラマユル ゴンパ だけとなりました。

とは言っても、これは下ラダックだけの話で、バスで一度レーへ戻った後に訪れる上ラダックにも沢山のゴンパが在ります。

上ラダックの滞在期間は6日間。

上ラダックでは全てのゴンパを訪ねるのではなく、場所を限定し滞在して、メディテーション(瞑想)の時間を長く作りたいと思っています。

ラマユルの旅もあと3日間です。

ラマユルまで総距離にして170km程になりそうです。

明日はカルシーまで15km程 歩く予定です。

そして翌日には15kmで500m山を登り、目的地ラマユル到着です。
ラマユルの旅 10日目は、リゾンゴンパから5時間半、18km歩いた所にある村ヌラまでやって来ました。

今日の道中は、真横にインダス川を見ながらの歩きとなりました。


インダス川




インダス川と知れば感慨も高まりますが、川は川…

ガンジス川もそうですが、ホーリープレイス(神様の宿る場所)は世界に沢山ありますが、感じ方は人それぞれ… 「信じる者は救われる」と言う言葉もある様に、それに従って生きる事に幸せ… を感じながら人生を終えられれば、それが全てなのかも知れません。

仏教もまた時間と共に、場所を変え伝わると共に、信じて従う対象として、形として、その環境に根付いています。

しかし旅を続ける中で、仏教徒 = 仏陀の人格を尊重し、人間としての人格を磨いていく… その仏教本来の目的とは別に、仏教の環境に生まれ、単にその環境で生活しているから「私は仏教徒」… それはその人の人格を見れば、環境としての仏教徒なのか、真の仏教徒なのかは? 判断できます。


簡単に言ってしまえば、人それぞれ!

仏教徒と言えども、人それぞれ!

世界にいる約2億人の仏教徒が全て、仏陀の人格を目指しているとは到底 思えない。

それがまた人間本来の「形」なのだと思います。


「私は仏教徒」これはひとつの「形」です。

しかし大事なのは「形」ではなく「人格」です。
何を信じるかでは無く、その人の人柄こそが全てです。

何を信じようが、何をしていようが、何に向かっていようが、そんな事は重要ではない!

人としとの人格が備わっているのか?

仏陀、仏教の本質はそこにあります。

あとは自由で、全く違っていても構わない。


道を歩き、すれ違う人に挨拶しても、にこやかに「ジュレー」と返してくれる人もいれば、無視する人もいる…

ゲストハウスしかり、一般の御宅にホームステイしても、人それぞれの態度が全く違う…


人々の違いを見て、一体何が大切なのか? 知る事が出来る。


自分もそうですが、人は狭い世界に生きています。

環境 = 日常 はいつも同じで、決まっています。

時にそこを離れる事は、人生において何かに気付く時間にもなります。またその様な旅をしていたい…

レーからラマユルまで歩く事が、今回はそれに繋がっています。

形に拘らない事によって、変わり続けているラダックの旅ですが、この旅を通して、仏教の本質を知る事によって、何が大切なのか? を感じる事が出来れば、このラダックの1ヶ月間で自分の人生は変わっていく…

あと13日で2014ラダックの旅は終わります。

更に変わり続ける13日間の中で、覚りに繋がる大切なものを知りたい!


空 = 無常… 形あるもの全ては移ろい、変わり続けます。


明日はティミズガムまで行きます。

ラマユルの旅もカウントダウン。
予定ではあと4日間です。


インダスにて瞑想。

ラッダクの旅 後半は、真横にインダス河を見ながらの歩きとなりました。

ヒマラヤから流れ出たこの河は、この後パキスタン内を流れ、アラビア海に出ます。

全長3180kmで、10月から4月までは水量も少なく、ヒマラヤの雪解けが始まっている私が訪れた5月の水量は少し多く、7月から9月の水量が最も多く、冬の時期の13倍にもなるそうです。

雨はほとんど降らないので、これ全てヒマラヤでの雪解け水のようです。



インダス河と岩山.....   年間通して、ほとんど雨は降りません。

インダスと言えばエジプト文明、メソポタミア文明、黄河文明と並ぶ世界4大文明ののひとつ。

今から4千年近く前まで、この川沿いに文明が栄えていました。



日差しは強い!
ラマユルの旅9日目は、アルチ チョスコール ゴンパでの朝の瞑想から始まりました。


仏陀を前に瞑想…

昨日はインド人客に邪魔されましたが、今朝は静寂の中、仏陀の像を前に引き付けられる様に瞑想する事が出来ました。

その後はアルチ村から18km離れたリゾン ゴンパまで、5時間かけて歩きました。


岩山とインダス川



当初の予定はリゾン ゴンパ手前の村、ウレトクポまでを予定していましたが、ウレトクポ村でホームステイ出来ない事や、キャンプ場は在りましたが、結局 翌日には荷物全てを担いでリゾンに向かわなければならない… 状況だったので、気持ちを入れ直してリゾンを目指しました。

ウレトクポ村からリゾンゴンパまでは、6kmの険しい登り坂で、リゾンゴンパは人里離れた山間にあり、周りにも村がない… 昨日のアルチの様な、気軽に立ち寄る事の出来ない、今までとは違った場所にあるゴンパです。


人里離れた険しい道を登って行きます…



リゾン ゴンパが見えて来ました。


それは修行を目的に作られたゴンパだからであり、学校も併設されていて、沢山の子供達が仏教を学んでいました。

村がない… と言う事は、当然ホームステイも出来ない訳で、今晩は初めての経験でゴンパに泊めてもらっています。


人里離れたリゾン ゴンパ。





基本 仏教施設は泊まる事が出来ますが、その人の目的(姿勢)によっては断わられる時もあります。


ゴンパの一室に泊めてもらいました。



トイレ窓からの景色。


このリゾンゴンパは今までのゴンパの中でも規模は大きく、御堂も3つ程あり、その中の2つを見せてもらいました。


リゾンの仏陀。


マヤトレーヤ(フューチャー ブッダ)


メインの御堂の中心には、大きな仏陀の像があり、これは今までのゴンパでは無い事でした。

仏陀の像はあっても、中心は大乗仏教で生まれた別の仏陀(救いを求める神)であったり、その上に仏陀の顔が乗っかったものであったり…

仏陀は仏教の元祖であり、そこから北伝仏教として伝わる中で、新たな仏陀が神様として生まれて来た…

だから仏陀が中心のこのリゾンゴンパは、この境内を見るだけでもその思想が「元祖仏教」に近い事が伺えます。

リゾンゴンパまでの道中は厳しいものもありましたが、人里 離れた山深くにあるゴンパは、まさにこれこそチベット仏教修行施設「ゴンパ!」そのものの様に感じます。


標高5700m スパンティング山が見えます。

前方には5700mの雪山Spangtingが見え、周りは岩山に囲まれ、ここにはゴンパだけしかない… 素晴らしい環境にいます。


そして今宵は満月!

天気も良さそうなので、最高の場所で満点の星空… 地球上の宇宙を体験出来そうです。

今日リゾンゴンパまで来て良かった‼


明日はリゾンを下り、ハイウェイに戻って、次の目的地ティミズガム 手前の村 ヌラまで向かいます。

距離はありそうなので、5時間以上の歩きになりそうです。


リゾン ゴンパ 屋上にて瞑想…


リゾン ゴンパの歴史。
標高3450m、1833年に建てられた割と新しいゴンパです。

4km程下界には、女性モンクだけのゴンパもありました。
ラマユルへの旅 8日目は、サスポウルから6km離れたアルチまで来ました。


アルチ村


歩いた時間は、今回最短の1時間35分…

昨日のサスポウルから、インダス河を挟んだ対岸にアルチ村があります。


インダス川

インダス川に渡る鉄橋を歩き、アルチ村へ向かいました。


アルチ村の自然。


ゲストハウスもすぐに見つかり、早速ゴンパへ。


アルチ村のゲスト ハウス。


アルチにはゴンパが3つあり、その中でもチョスコール ゴンパが有名で、ツーリストのほとんどはこのゴンパだけ見て、次の目的地へ車で行ってしまいます。


アルチ チョスコール ゴンパ。
チョスコール ゴンパは他のゴンパと違い、インダス川沿いの平地にあり、形も平坦で、ゴンパ… ? には見えなかった。


本にも「仏教芸術の宝庫」と書いてあったので、楽しみにしていましたが…

期待が大きかっただけに、少し拍子抜けした感じでした。

昨日のサスポウルの洞窟の方が、より感動があった… そんな感じです。

しかしそれには訳があって、アルチは観光地なので、今日も沢山のインド人客が来ていましたが、とにかくうるさい!

仏教芸術は雰囲気が伴ってこそ、伝わって来るものであり、静寂の中で対峙してこそ感じる事が出来る。

ヒンドゥー教徒であるインド人が、静寂を保てる訳もなく、観賞する訳でもなく、観光でただ見て周っている…

観光地だから仕方がないにしても、その仏教の精神を理解しないでただ見て周っても、それは写真同様に記念、思い出、過去に過ぎなくなる。

昨日のサスポウルの洞窟の様な雰囲気で、アルチと対峙出来たなら、また違った印象になったんだと思います。

その後は他の2つのゴンパを見て来ましたが、こちらは全くツーリストはいなく、鍵もかかっていたので、村の人に開けてもらい、静寂の中で瞑想する事が出来ました。


ツーリストの訪れない、小さなゴンパ。


アルチはこの旅のポイントだったので、明日の朝早くにもう一度行って、静寂の中で仏教芸術を見て来ます。

そして仏陀の像がある部屋で、もう一度 瞑想をして、アルチを後にしたいと思います。


アルチ チョスコール ゴンパの仏陀。

明日はお昼前にはアルチを出て、次のゴンパ手前の村、ウレトクポまで向かいます。

アルチを過ぎると、ラマユルの旅も後半に向かいます。

予定ではあと6日でラマユル!


白樺の木。


岩山と旧家。
今日は昨日同様のお天気で、ほとんど仕事を気にすることなく1日休めました。

この雨は明日いっぱい続きそうなので、中休みの3連休になりそうです(多分)。


不思議な事に、2日間飛ばないだけでうずうずしてきます!

飛ぶ事に対するワクワク感が生まれ、禁断症状が少し現れています。


今日は昼に1食しただけで、他は何も食べませんでした。

筋肉も落ちて、無駄なエネルギーを消費しなくなった身体にしています。


登山家はエコカーの様な身体で、少ないエネルギーで最大限の力を発揮しますが、自分も似たような身体にしていきたい。

これは仏教の教えでもある、身体を維持するために食べていることを知っている人は、適量の栄養を摂ったところで止め、その適量を知る.....  にも通じます。

自分はもともと痩せの大食いで、大食かんですが、動かない時には食べる必要性を感じません。


あとは、I phone の映像をYou tubeに載せようとしましたが、全くログイン出来ず.....   何度もパスワードを変えてトライするも.....

今日はI phone 依存症で格闘していました。


そして12月に旅する場所を考えていました。

それまでに見つからなければ、12月に結婚相手を探す旅に出ます。

その場所を決めて、そこで見つけ、ここに連れてこようと考えています。

1月~2月には結婚をして家庭を持つ。

そう周りにも宣言しています。

そして来年 日本に帰る時には一緒に....


そうなるのかは?分かりませんが、今強くそれを感じているので、今年はその為に「運命を探す旅」に出かけます。




原点の獅子孔。
人は得れば得る程に欲深くなる。

あれが欲しい、これが欲しい…

それを得れば、そして更に別のものが欲しくなる。

それが顕著に現れるのは「お金」だ。


ネパールの平均月収は2万円に満たない。

しかし日本の平均月収20〜30万円と、ネパールの2万円は比べられない。

2万円では正直 生活していけない。

感覚としては、日本での10万円がネパールでの2万円と同じ価値に感じる。

日本で10万円で生活していく感覚が、ネパールでの2万円で生活していくのと同じ。

つまり最低限の生活スタイルで彼等は生きている。


自分が生活していくのに必要な最低 月収は12万円だと思っている。

しかし12万円 全てが生活費になるのではなく、6万円はグライダー代、ビザ代、税金、保険に消えていくので、実際の生活で使えるのは6万円になる。

6万円は日本での30万円位になるから、日本で30万円あれば生活していける様に、ネパールで6万円あれば生活していけるはずだ。

だからタンデム パイロットは恵まれている職業になる。

平均月収は27万円あり、年に2ヶ月 仕事を休んでも、12ヶ月で割れば23万円になる。

だから無理して、今日なんか飛びに上がる事はないのに…

ここ1ヶ月以上は毎日1万3000円以上の収入があり、1週間 雨で飛べなくても何の問題もないのに…

たった1日 仕事がなかっただけで、収入がなかっただけで不安になるのは不思議だ。

得れば得る程にもっと欲しくなる、人間の深層心理。

それに気付いているならば、今日 飛んだ2人は飛んでいない。

お金がぶらつくから、あの2人は飛んでしまった。

タンデム フライトだから、あの2人は飛んでしまった。

本当は逆なのに…

でも、ソロだったら飛んでいないでしょ!

逆だよ。


欲深さは周りを見えなくさせる。


生活していける分だけでいい。

そこにあるもので生きていく。

ネパールではそうして生きていきたい。
人間の心理状態がハッキリと見えた1日でした。


景色…

昨夜も物凄い勢いで雨が降り続きました。

自分は職場であるサランコットと周りが見渡せるダム サイドに住んでいるので、今日は100%無理な状況が分かりました。

しかしオフィスから電話があり、他の会社が既に上がって行ったから、うちも上がる… と言われ、昼飯を食べに行くつもりでレイク サイドのオフィスへ向かいました。


雨は例の如く10時過ぎには止みましたが、空は暗く、何と言っても雲底がかなり低く、サランコットは上半分以上が見えない状況…


こんな中でも半分以上の会社が上がり、当たり前に飛べない状況の中で、しばらくの待機…

最初から自分の中では、サランコットに上がって、2時まで居て、そして下りてくるつもりでした。

しかし100%飛べないとの思いで上がる馬鹿などいなく、昨日まで39日連続で飛べていたので、雨が上がれば飛べるに違いない!? ポカラだから!

そんな心理状態が垣間見えました。

今日で皆 飛べない事を久しぶりに体験し、明日からは冷静に判断出来ます。


雲の下はこんな感じで、向こうはポカラの街です。


サランコットの道中は2カ所 がけ崩れがあり、何とか車1台が通れますが、昨日よりも土砂が崩れ落ちて来ているので、更に雨が振れば通行止めも予測されます。



こんな視界ゼロの中でも、2人がタンデム フライトをしたそうです…

名前は伏せますが、アクロ パイロットのヨーロッパ人 2人。


昨年 韓国人アクロ パイロットがここポカラで亡くなりました。

彼はタンデム パイロットではありませんが、同じ共通点を感じました。

彼が亡くなったのには原因があり、低い位置で、しかも湖ではなく、民家の上でアクロをやり、レスキューが飛び出し、グライダーに絡まり、落ちて亡くなっています。

アクロは湖の上で、しかもある程度の高度をもって行うのが常識です。

しかし意識の欠如と、何も起こらない馴れ合いが、彼を非常識な行為に、月日と共に変えていきました。

そしていずれは起こるであろう事故が、たまたまポカラで、あのフライトで起きただけでした。


今日の2人のフライトも正にそれで、99.9%は何も起こらない状況だとしても、それが馴れ合いになり、どんな状況でも飛んでしまうのならば、いずれ何処かで彼等は死にます!


タンデムでは死まではないだろう… は幻想です。

インドでは昨年 タンデムで亡くなっています。


パラグライダーを私はこの様に捉えています。

「飛ばない事を判断するスポーツ」だと。

もっと言えば、「飛ばない事の判断を楽しむスポーツ」だと感じています。


今日 飛べなかった事は、多くのパイロットにとって冷静になれる、とても有意義な日になったと思います!


しばらくは同じ様な天気が続きそうです。

一旦停止でリセットし、少し傾いた軸を元に戻す…

恵みの雨になりそうです。

これはネパールで働き始めた3年前のものだが、今とは明らかに違う点がいくつかある。


何といっても違うのが、ランディングの時のスタイル。

もう何百本もサイドbyサイド(お客さんの横に立ってのランディング)を使っていない!

何故? それは危険だから。

日本ではサイドbyサイドの方が安全だと習い、常にサイドに立ってランディングしていた。

しかしタンデムのランディングを重ねるたびに、サイドでの欠点を感じ、サイドを封印した。

それからはランディングでの精度がより安定した。


そしてもうひとつ違うのがグライダー。

このグライダーは昔のもので、ライザーがかなり長い。

プーリーには全く手が届かず、手を命いっぱいに伸ばしてコントロールしている。

今のグライダーはそのライザーが短く、特に今乗っているシリウスは更に短く、プーリーがかなり下にある。

したがってコントロール位置も低く、かなり手を曲げてコントロールしている。


変わってないのは英語力くらいで、経験も積み、今との違いを感じながら、懐かしくこのビデオを久しぶりに見ました。



久しぶりのまとまった雨が昨夜降り、今朝も雨模様でした。

サランコットでは数箇所 小規模のがけ崩れが....


仕事開始は2時間遅れの11:30からで、2本目を飛んでいる2時ごろには空中で霧雨が降ってきました。

ランディング後はグライダーを乾かし、3本目は.....

ランディング場で考えましたが、テイクオフは無風か吹き降ろしだし、2本目では危険なテイクオフもあったそうなので、例え他の会社が上がっても、うちはキャンセルにすることを決定。

そうしているうちに反対側から雨が近づいているのが見え、確実に飛べない! 全ての会社が2本までで終了となりました。


素早く家に戻り、その15分後には家の周辺にも雨が降ってきました。


日中に雨が降るのは19日ぶりで、19日ぶりに2本で終わり、仕事をしながらも今日は少し静養することが出来ました。

しばらくはモンスーンらしい、雨交じりの天気になりそうです。


今シーズンは今まで 41/42 飛べていて、98%のフライト確立となっています。

今日で38日間連続フライトで、その内の31日間は3本、6日間が2本、1日は1本。

3本飛べなかった日は全て、途中から雨が降った日です。


こんなにも毎日飛べる環境は、世界中探しても無いと思います。

昨シーズンも40日以上 休み無く飛び続けたことが3度ありましたが、今シーズンもそれは同じでしょう。


47日間連続フライトが自己記録なので、それも時間の問題でしょう.....

ここまで来ると、飛ばない日が来ると逆に生活のリズムが崩れ、体調を崩しそうですが....


朝と夕方。1日2食の生活も日常で、この生活のリズムに当てはまっている。

体重は68kgと少し減りましたが、この飛び続ける生活の答えが68kgと言うこと。

体調は問題ありません!


睡眠時間をしっかりとる事が重要で、仕事以外は静かに時を過ごしています。

プロ タンデムの世界はマグロのように泳ぎ続けている.....

止まったら死んでしまいそうです。


今日は2本目、3本目と不安定な天候となり、低い黒い雲がポカラの街から度々やって来ては風が強くなる.....

そんな中で2本目 私がテイクオフで待機している時には、雲の中にグライダーが何機か入ってしまい、ソロ2機がツリーラン(木に引っかかる)、そしてタンデム1機が全く別方向のサランコットの裏側、チベットキャンプ方面にランディング....

雲中飛行はパイロットなら誰しも、1度は経験したことがあると思いますが、空を飛んでいての最も恐怖は雲の中を飛ぶことです。

何も見えない!それは目隠しして飛んでいるのと全く同じ状況です。

黒く発達する雲の変化は早く、それを甘く見ると大変危険な状況となります。



そして3本目も同じような状況になりかけ、早くテイクオフしてしまいたいパイロットと、状況を観察したいパイロットに分かれました。

今なら飛べる状況であったとして、それを待つことで飛べなくなる可能性があるとする。

今なら飛べる状況であったとしても、待つことでより安全に、しかもより条件よく飛べる可能性があったとする。

飛べないことを嫌うのか? よりリスクがあることを嫌うのか?



今なら飛べる! というのは、単体行動。ソロ的な発想だと思う。

自分はうちの会社6人全員がテイクオフして飛んでいる時間、最低30分の間は大丈夫なのか? そんな目で見ている。

自分は必ず最後にテイクオフするのもそう見ているから。



変な話だが、飛ばないことに越した事はない。

飛ばなければ事故が起こることもなければ、怪我や命を落とすこともない。

今なら飛べる状況であったとして、それを判断し、待つことで飛べなくなる可能性があり、それで飛べなくなったとしても、それに負い目や後悔を感じるようではパイロットとして失格だ。

例え飛べたとしても、飛ばなかった結果は間違えではない。

飛んで怪我をする。飛んだ事で全てを失う事こそが、唯一の間違えになる。


パラグライダーは飛べる、飛べない、ではない。

飛ぶか飛ばないか?! その判断。

例え飛べるであろう条件であっても、飛ばない事を経験するのは非常に大切だ!

いつも飛んでしまう。そして何事も起きない… これこそが危険の前兆になる。


パイロットとして長く生きていきたいのなら、臆病さは大切な資質になる。

明日、全てを失うかもしれない世界で生きているのだから。


  
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プロフィール
HN:
kazu
年齢:
53
性別:
男性
誕生日:
1971/09/08
職業:
パラグライダー
趣味:
たそがれ、物想い、静寂、心穏やか、不安、楽しむ
自己紹介:
Kazu
Japan spirits and pride
Professional tandem / Adventure pilot

世界最高峰のヒマラヤ、神の国ネパールで生きていく為に始めた空飛ぶ道具パラグライダーでコマーシャルタンデムをやっています。夢は神の山マチャプチュレへの冒険フライトに挑戦すること。
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