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その人が何処から来たかなど、どうでもいいではないか。 どんな地位にあるか、どんな功績があったのか、どんな血筋を引いているのか、など全くどうでもいいではないか。 ただ、その人の行いを見よ。 今ここに於いて、何をするのかを見よ。 行いが正しく、羞恥があり、身と心を慎んでいるのであれば、その人は生まれがどうあれ、今から高貴な人ではないか。

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ここの中二階からはサランコットが真っ正面に見え、今日も沢山のパラグライダーが飛んでいるのが見えた…

それを見て「過酷だと思う… 」そう感じる自分がここにいる。

そう感じられる自分こそが、間違い無くプロとしてパラグライダーで生きている証だろう。

プロとは過酷なものに違いない。

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限界まで飛び続けた…

今日から3日間 休みをもらい、対岸のKopila へ。

静養…

この3日間で精神と身体を休め、また再び飛び続ける事が出来る状態に戻る様に。

川を流れる水の音と、鳥のさえずり…

とにかく静養します。



























今感じている壁、それは「強さ」への壁です。

これは日本では感じる事が無かった壁でした。

今日で8月も半分終わりましたが、6月30日にポカラに帰って来てから今まで、48日間で仕事が無かったのは3日だけ、ここ一ヶ月はフライト確率100%で、雨の一日を除いて39日連続で飛び続けています。

ここ一ヶ月のフライト本数は110本、収入にして44万円程になります。

しかしここで月110本飛ぶと言う事は、移動距離やフライト時間を考えると、日本で月200本飛ぶのと同じかそれ以上の感覚で、精神的にも体力的にも厳しい世界になります。

そしてこれは1ヶ月や2ヶ月の世界では無く、12月まで5ヶ月続きます。

飛んで、食べて、寝る… だけで、他に何もする事が出来ない、精神的にも体力的にも。

しかしこれがプロの世界であり、そこに求められるのが「強さ」です。

日本には自分よりも技術があるパイロットは沢山いるでしょう。

しかし自分よりもタフなパイロットはいない!

その「強さ」を磨けるのは世界です。

世界中からやって来るパイロット、その中で一人の日本人。

この環境で飛び続ける事が自分の誇りであり、そこで求められるものは、限りなくタフである「強い」パイロットです。



グライダーにはそれぞれ個性がある。

以前に使っていたBionはタンデム機の中でも超安定型で、プカプカ浮くバルーンの様なグライダー。
その分スピードは無く、移動にも時間がかかり、プロが使うグライダーというよりも、趣味で飛んで楽しめるグライダー…

約8ヶ月使ったが、マテリアルも含め、これはタンデムのプロが使うグライダーではない! そう感じた。

Bion


今使っているグライダーBi6は、かなり使い込んだ古いグライダーなので、当然 古さからくる劣化は感じるが、生地もしっかりしていて重く、飛んでいる感じはトタン、鋼、トラクターの様だ。
これでXC、一時間飛んだら、その重さから手はパンパンになりそうだ。

今だにテイクオフではしっかり上がって来るし、ランディングでのフレアも問題無い。でも浮きはイマイチ…

長く使えるので、飛んで下りるだけのタンデムならこんなグライダーがベスト‼

Bi6


そして今シーズンこれから使うのがAxis。
一年間使える事は、多くのパイロットが使いこの地で実証済み。

Simple is Best !

作りも、型も、シンプル。生地もしっかりしていて、一年間使える!

雨季、乾季、プロが仕事として毎日ストレス無く飛び続けられるシンプルなグライダー…

どんなグライダーでも、飛び続ける事でパイロットはアジャストしていくので、観光フライトによるグライダーの優劣はほとんど有りません。

しかしグライダーは仕事道具。

長く使えて、飛んでいてその感覚が心地よい…

その違いを楽しむ為、毎年グライダーのメーカーを変えるパイロットもいます。

Axis


今日はオゾン社のタンデム機、マグナムを借りて飛んでみた。

まだ新品で、何もかもが楽!

テイクオフもハンドリングもランディングのフレアも、全てが楽で余計なストレスも無く、とにかく飛んでいて楽しかった…

楽 = 楽しめる
大変 = 苦痛

90kgと100kgのお客さんの時は、800本以上飛んでいるパラテェックのBi6で飛んだが、条件も渋く、なす術なく10分でランディング…

一本はランディング場に届かず、手前の別のランディング場へ。
もう一本はギリギリ届いたが、このグライダーはテイクオフは問題ないが、条件が渋くて体重のあるお客さんだと、全く粘れない…

800本以上飛んでいる、その古さをつくづく痛感した。

毎日だから、飛んでいてストレスを感じるグライダーでは、精神的な疲労が全く違ってくる。

オゾンのマグナムは、一本飛んでその楽さが羨ましく、楽しめたが、生地が軽く薄いので、この地で一年間 使えるのか? が不安なのと、少し値段が高いのがネック…
まあ値段の問題よりも、タフさが不安なので、タフさがこの地で証明されているAxis を買う事に決めています。

黄色と赤のSun カラーなら在庫があり、2週間で届くそうですが、自分が希望しているカラーは1ヶ月…

色などどうでもいい。グライダーのレンタル料も余計にかかるし、早く届くのを優先するのか…

毎年 買い替えなければならないグライダーなので、今シーズンAxis を使ってどうなのか?

そして来年また買うグライダーで、その答えが出ます。


オゾン マグナム

朝の雷雨から「今日は休める!」と思い、再度 眠りについた…

電話が鳴ったのが午前11時。まさかと思い、カーテンを開け外を見ると…
「勘弁してくれよ(≧∇≦)」
たった2時間で外は別世界になっていた。

半ば死んだ様な状態でオフィスへ…






結局 昼から4本の仕事をこなしたが、精神状態がおかしいのが客観的に見て分かる状態だ。

飛んでいる時は何とかしても、ランディング後の記憶がほとんど無い…

写真を撮ったSDカードを何処にやったか思い出せない…

喋る事さえも苦痛…

ただ言える事は、37日間この暑い季節に飛び続ける事は、決していい事ではないと言う事‼


最後のフライトでは別のランディング場で、タンデム同士の空中接触があり、パイロット同士が大げんかをしていた。

これは技術の問題と言うよりも、精神状態、集中力の問題。
そして疲れが溜まると、怒りがいとも簡単に込み上げてくる。

毎日飛べて、毎日 沢山のお客さんが来て、休みなしで毎日 何本も何本も飛び続ける…

それが休みなく一ヶ月も続けば、人の精神状態はおかしくなっていく…

一週間に一日 休む、飛ばない日をつくる。そして次の休みまでがんばる。そのリズム、その一週間に一日の休みを持つ事で、精神状態は全く変わるはず。

最後のバングラデシュのお客さんの、ランディング後の楽しそうな無邪気な笑顔を見て、初めて今日 正気に戻る事ができた。



今朝は朝から雷&雨。

昨晩は毎晩必ず降っていた雨が降らず、今朝から雨だから、今日は流石に飛べないだろう… 空も暗いし。

嬉しい嬉しい、一ヶ月ぶりの休みになりそうです!

( しかしポカラはポカラでした!いつになったら休めるのだろう…)

今日はフェニックスのヨッケンからグライダーを借りてのフライト4本。

Paratech のグライダーで、もう既に800本以上飛んだグライダーですが、550本飛んだBionよりもテイクオフは全然マシ!

テイクオフで潰れて上がって来ないグライダーで、日々テイクオフする事は、ストレス以外の何ものでもない!
とても苦痛だった…

このParatech のグライダー、生地はskytex45を使用してあり、生地は丈夫で長持ち。
エアーインテーク周りもしっかりしていて、グライダーの重さが9.5kg。Bionが8.5kgなので1kg重く、テイクオフも少し重たい感じですが、潰れて上がって来ないBionでしばらくテイクオフしていたので、この重さは問題なく感じました。

空中でのハンドリングも重く感じますが、今日は軽いお客さんばかりだったので問題なし。これが100kg級のお客さんで、条件が渋かったら… 経験も積んできたので、そこは上手く対応できると思います。

グライダーに個性はありますが、グライダーはグライダー!
普通に機能してくれれば問題はありません。
生地のエアーチェックも受けてあり、問題ないとの事。
Bion の潰れライズアップから解放され、テイクオフのストレスから解放されました。

古いグライダーなので、レンタル料は一本300円。一ヶ月で100本飛ぶとして、3万円がグライダーのレンタル料で消えていきます。

仕事で使うグライダーは丈夫なものに限る‼ 教訓です。

もちろん身体もグライダー同様に、丈夫でなくては飛び続けられません。


Paratech のPBi5。


今日は6本の予定でしたが、4本飛んだところでごらんの空模様… 終了となりました。


こちらのトラックは派手です!
T マークはインドのTATA社で、トラックやバスはほとんどがTATAです。

毎晩 流れる雨音に眠れない…

襲いかかって来る不安や淋しさに、精神が侵されて、昼間の眩しさが、漆黒をより闇に変えている…

光と影はいつも隣りに寄り添って、影絵のように姿を隠し、輪郭だけが人の目に映っている…

書く事で少し心が落ち着いてきた…

眠る事で全ては終わる。

だから、もう寝よう…

http://www.youtube.com/watch?v=M6OuQiV97Jw

おふくろさんよ おふくろさん
空を見上げりゃ 空にある
雨の降る日は 傘になり
お前もいつかは 世の中の
傘になれよと 教えてくれた
あなたの あなたの真実
忘れはしない

おふくろさんよ おふくろさん
山を見上げりゃ 山にある
雪が降る日は ぬくもりを
お前もいつかは 世の中に
愛をともせと 教えてくれた
あなたの あなたの真実
忘れはしない


今日は朝から雨が降っていたので、休みを期待しましたが…

年間を通してのフライト確率が、きっと95%を超えるであろうポカラ。
乾季の9月半ばから3月までは、例年限りなく100%のフライト確率。
雨季もほとんど毎日飛べてしまうポカラは異常です!

パラグライダーは決して毎日飛べるものではありません‼

今日も結局 3本仕事をしました。

今 ネパール人パイロットが一人、バングラデシュへ飛びに行っているので、彼が帰って来て、ルーマニア パイロットが出ていく前に、2日間休みをもらう事にしました。

雨を期待しても無理なので、自分から休みをもらい、2日間 対岸で休みます。
それまでがんばります。


夕刻のダム サイドの町。
向こうに見える山がフォクシン。
以前はアンナプルナへのトレーニングで、よく歩いて登って飛んだ場所です。


風が吹いてきた… 冷たくやさしく
風に安らぎを感じる季節です。
一気に壊れた!

グライダーに、仕事で使うカメラに、気分転換に欠かせない音楽プレイヤーも…

それに空中で上昇 下降を知らせてくれる、バリオメーターの調子もおかしい…

全ては消耗品だから、永遠に使い続ける事など出来ないか、一度に壊れるとへこむ。

グライダーは飛ぶのには問題ないが、風が無いとテイクオフが難しい状態なので、他のパイロットから借りられるグライダーはないか? 聞いている。

新しいグライダーが来るまで1ヶ月、本数にすると100本以上まだ飛ばないといけない… 今のグライダーで100本は厳しい。

カメラは勝手にスイッチが入ったり、切れたりする。
フル充電も知らない間にスイッチが入り、いざ使おうにもバッテリーが無くなっているし、空中でビデオ撮影していても、勝手にスイッチがOFFになったり…

新しいカメラが手に入るまでは、使う時以外はバッテリーを外しておく。
空中ではカメラもビデオも、常に動いているのか、切れたのか? ランプを確認しながら撮影する。

音楽プレイヤーは完全に動かないので、捨てるしかない…

移動中に音楽を聞く事で、オンとオフを上手く切り替える事が出来、頭を休める事も出来るので、新しいのが必要! ただ音楽データが無いから、好きな音楽を集めるのが大変だな。

形あるものは、いずれ壊れて無くなっていく…

だから全ては自然の流れなのだ。

いた仕方がない。


そのお客さんも…


あのお客さんも…


このお客さんも…

彼等の記憶の中に、私の日常があります。

壊れていくものの中で、記憶だけは消えてはいかない∞∞∞∞∞


多くの人は、飛行機で空を移動した経験はあると思う。

飛行機は空を飛ぶのではなく、空を移動すると表現した方がいい。

車や電車が地上を移動する乗りものならば、飛行機は空を移動する乗りもの。

スペースシャトルも飛行機も車も、エンジンを使った乗りものは移動手段に過ぎない。

この世で空を飛べるもの、それは鳥だけだ!

そして人間が、その鳥になれる魔法の翼、それがパラグライダーだ。

人間が「飛ぶ」を体験できるのはこの翼であり、人間がエンジンを使えばそれは単なる移動手段になってしまう…

水泳選手の手に水かきが生える様に、空を飛ぶ私達には羽根が生えてくる…

そしてグライダーは身体の一部になる。

空の世界で生きるこの仕事は、限りなく自由であり、夢の世界です。


今日の3本目は途中から雨が降り、またもグライダーは水浸しに…

勉強になった。
色々な条件で毎日飛ばなければいけないプロの世界で、何が必要なのか。

500本余りで問題の出てくるグライダーでは一年もたないし、次買うグライダーまでの予定が狂ってしまう。

Bion はプロの世界で使えるグライダーではない!

このグライダーの問題は、大きなエアーインテークを支えられない 構造にある。

上の写真の様に、インパクトと共に潰れてしまうエアーインテークでは、当然傾くし、立ち上がって来ない。

新しいグライダーが来るまで約1ヶ月…
テイクオフで余計な神経を使う事になり、頭がいたい…

プロならばその環境に耐えられるグライダーなのか、耐えられないグライダーなのか?
しっかり下調べする必要がある。

ワンシーズン、700本。
この紫外線の強いネパールで、雨季も乾季にも耐えられるグライダー!

Bion はプロとしてのファースト グライダーだったが、色々と勉強になった。


昨日は今使っているグライダーについて書いた。他のグライダーはどうなのか?と色々なタンデム機のエアーインテーク周りを見たけど、ほとんどは軽量のマイラーがしっかり入っていた。

今日も4本の内 3本はテイクオフでかなり傾いて上がってきた…

中心から右3〜6個目のエアーインテークは必ず潰れて上がって来る。
だからグライダーの右側はなかなか上がって来ないで、いつも左側だけが先に上がって来る。

風があればその場で立て直せるが、風が弱いと、まず右に蛇行しながら走りグライダーの下に入り、それから真っ直ぐ出て行くしか出来ない…

あの大きなエアーインテークをバテン一本と生地の強度で支えられるのは、グライダーが新しいうちだけ。

生地がへたってくると、エアーインテークの形を保てないから、インパクトで潰れてしまう。

Bion は6〜7人のネパール人が使っているけど、彼等もそのうち苦労するだろうな…

そしてNovaのタンデム機は、その評判の悪さから、ネパールから消えていくだろう。

飛んで…




食べて…


寝る…

毎日やる事は決まっていて、朝9:00にオフィスへ行き、9:30には職場へ向かう。

10:00から飛び始め、夕方6:00まで仕事。

その後、一日一度のまともな食事して、後は部屋に帰って寝る…

12月には毎日2本ペースに落ちるから、それまで約5ヶ月間はただひたすら飛んで、食べて、寝る… その繰り返しが日常になります。

あ… 休んで、他の事がしたい‼

約550本飛んだ今使っているグライダー Bionの寿命が来ている…

他のタンデム機は700本前後 使えると聞くが、Bionの寿命が短いのは、その巨大なエアーインテークの形を保てない構造にある… と感じている。

グライダーの寿命は、まずテイクオフでグライダーが上がって来ない事で分かる。

空中でのエアー漏れはそれ程大した問題ではないが、テイクオフでグライダーが立ち上がらない事には、飛び出す事が出来ない。

グライダーの生地はまだ問題無く飛べる範囲だが、このグライダーの問題点はエアーインテーク周りにある‼

このグライダーが何故 立ち上がって来ないか? は、地上でグラハンをしてみれば分かる。

必ず最初のインパクトでエアーインテークが潰れて上がって来るので、傾くし、しっかり空気口が開くまでなかなか上がらない…

空気を取り入れる入り口、エアーインテークが43しかないグライダーで、他のタンデム機(1-2)が大体53〜55あるのに対し、43しかないと言う事は、一つ一つの空気口がかなり大きい事になる。

空気口が大きいと言う事は、その周りをしっかり丈夫に作っていないと、大きい分 生地がへたってくるとその形を保てなくなる。

Novaの前作までは、このエアーインテーク周りをマイラーを入れ、しっかり丈夫に作ってあった。

しかしBionは、軽量化を考える余りにマイラーを抜き、バテンと軽量セールでエアーインテークの形をキープする様になっているが、一つ一つのエアーインテークが余りに大きい為、生地に張りが無くなると、エアーインテークの形を保てない…

これはMenter 2 やFactor 2 と同じ構造だが、決定的な違いはBion はエアーインテークが43しか無く、タンデム機、この大きなエアーインテークの形を生地の張りが無くなると、この構造では保てない点。

これはGin の初級機 Boostと同じ欠点だ。 Boostも少し古くなるとエアーインテークの形を保てず、必ず潰れて上がって来るので、傾くし、何より風が無いと立ち上がって来なかった。

Boostもエアーインテークが大きく、軽量化でエアーインテーク周りの強度が無かったのが問題だった。

次の新しいグライダーが来るまで約1ヶ月半、飛ぶには問題なくても、テイクオフでの立ち上げに問題が出ている。

最も風が入らないテイクオフ場をNirvanaは使っているし、かなりテイクオフには神経を使う事になりそうだ。

しっかりデットラインを決め、そこまでにグライダーが上がらないのであれば何度でも取りやめる!

基本に忠実にテイクオフしたい。


今日は久しぶりに日中 雨が降った!

仕事は2本で、その後は雨でキャンセル。

シーズン前だし、一日2〜3本が丁度いい。
この本数なら毎日 飛んでも、その後しっかり休めるし、他の事をする時間もできるので、生活に余裕が生まれる。


2本飛んで、その後 カフェでゆっくりとランチ…

仕事がある事は幸せな事ですが、時間があるという事は、人生にゆとりを与えます。


水の牛と書いて「水牛」。
彼等は水が大好きで、雨が降ると元気に動いて草を食べます。

水牛は水泳の達人でもあります!

ポカラに帰って1ヶ月と10日余り、今シーズン 初めてダウンしてしまった…

サランコットに上がるジープの中で、今日の体調が理解出来たので、一本飛んでその後は休みをもらった。

暑い時期だから、尚更 疲れが溜まってしまう。

ここ30日で日中に雨が降り、仕事が無かったのは僅か1日だけ。
日本ほどではないが、日中は30℃まで気温が上がり、とにかく雨が降らない…

ここ3週間の天気は決まっていて、日中は晴天、夜に雨… の繰り返し。

気圧配置を見てもほとんど同じ。
日中の太陽で雲が湧き、やがて上空で蓋をして、温まった空気が溜まって更に雲が厚くなり、夜には雨雲となり雨を降らす… 地上は熱を失い、雲も次第に薄くなり、雨は夜から明け方には止む。

そして朝方にかかっていた薄い雲も、日中には太陽に押しやられ、次第に晴天になる。そして昨夜降った雨で湿った大地が太陽に温められ、また雲が湧き始める。
その雲が蓋をしてまた夜には雨が降る…

同じ理由で夜にはまた雨が降るが、日中は晴天になる… 日々その繰り返しだ。

ここのモンスーンは夕方から夜に雨が降る事がほとんど。
これからも日中の雨は期待できないだろう…


仕事だからと言って余計な気を使わず、如何にいい加減である意味 遊んで日々 飛べるのか…

続ける為には続ける為の力加減がある。

それに鈍感力や忘れる力、もちろん情熱や楽しむ脳の構造、無常への適応…

ここでパラグライダー パイロットとして生きていく事は、サラリーマンの世界とは全くの別世界だから、人間として考え方や生き方が違っていく… のも自然の流れだし、「今」はとにかく飛び続ける事でその世界を体験している。

まだシーズン前で、9〜11月がツーリスト シーズン。

その世界が楽しみだ‼


プーンヒルから見えるダウラギリ8162m。

その威厳ある形に圧倒されるが、乾季には職場のサランコットから飛んでいても、彼方にダウラギリを見る事が出来ます。

そして今住んでいるダムサイドからも、微かにダウラギリが見える時がある…


ダウラギリ… その頂きからのフライトは、誰一人として挑戦した者は無く、一つの夢であり、特別な聖地。

早くその姿を見ながら仕事をしたいし、想いを巡らしたい。


聖域 ダウラギリの頂き8162m。
(サミッター竹内の影)
今日は5本飛んだが、5本とも全く条件が違う中でのフライトになりました。

まるで一日の中に春夏秋冬が訪れたかの様な、一本一本 全く違う条件のでのフライト…

最後 5本目は、飛んでいて見る見る条件が悪化する、前線が通過する一歩手前の中でのフライトになり、105kgのお客さんでしたが、強風で最後は前に進まないで、真下へのランディング…

前線は目に見えたので、それを確認しながらのフライトでしたが、その変化の早さは想像以上でした。

今日は飛んでいて勉強になったし、楽しかった!

一日の中でこんなに条件がコロコロ変わるのも、モンスーンならでわでしょう。


前線通過…

こんな条件でのんびり飛んでいると… 危険です!

強風時は常に風上にいるのが鉄則‼
いつもの様に風下で高度処理しようとしたパイロットは、当然 ランディング場には下りれませんでした…

こんな高度処理あり得ない‼


夕方は家の近くにあるコリアン レストランへ…




以前に食べて美味しかったので、今回も同じものを食べました。

メインは豚キムチですが、豚がゴロゴロ入っています。

インドやネパール料理は全体がターメリックの黄色ですが、韓国料理は唐辛子の赤色… 汗をかきながら、美味しく頂きました。


その後は汗を癒しにダムへ…

風が心地よかったです。

ここでのパラグライダーと子供達の関係を見ていると、容易に未来が想像出来る。

あるパッキング ボーイは既に未来を摑んでいる。

無料でパラグライダー コースを受けられ、スポンサーが無料で機材を提供する。

パッキング ボーイとして、将来のパイロットとして、その人間性を認められる子供は限られるが、認められれば、将来が約束される。

ここでのパラグライダーのパイロット(パイロットとはタンデム パイロットをネパールでは意味する)は、日本でいうところのプロ野球選手。

今日も6本飛んだが、その収入は他の仕事とは比べものにならない。

パラグライダーのパイロットが憧れの存在である以上、未来は明るい!




今日は「6本も飛べる!まだ5本も飛べる‼ まだ4本も飛べる… あと1本しか飛べないのか」と逆転の発想で一日を乗り切った。

6本飛んで、ランディング場で皆でビールを呑んで、その後 富士山ですき焼きを食べて、あとは明日に備えて10時間寝るべきだ!

この美しい景色に感動する余裕がもはや無い…

集中しなくては… と思うも、脳が疲れて動かない状態。

今日は何度も集中力が欠けてしまい、その事に気付いているも脳が疲労しきっている…

このまま雨が降らなければ、危険な状態がやって来る。
休みを取らなければいけない状態。


ネパールで年間通して働くのは、今シーズンからになる。

日本では飛んでも二日に一日、平均すれば一日飛んで、一日飛ばない… そんなリズムだ。

感覚としては、即戦力の大学卒ルーキーが、果たしてプロの世界で年間通して活躍できるのか?

そんな感じだ。

数試合、1〜2ヶ月 活躍するも、年間通して活躍できない…

プロの世界とアマチュアの世界の違いは、技術だけではなく、そのスタンスとタフさの違いにある。

今シーズンは、年間通して飛び続ける初の経験になり、その為には何をどうしたらいいのか? それを知ることになるだろう。


明日は「昨日は雨で一日休めた!」そんな暗示を自分にかけて、一日休んだと思い込ませて、それで集中力が戻って来るのか? 試してみます。




まさかネパールで、握り寿司が食べられるとは思わなかった…

富士山のサーモンの握り寿司。

シャリの酢加減も程よく、とても美味しかったです!

「生きる事とは何か?」

それは日常にあり、自分は色々な境遇の人達と空を飛ぶ事で、その仕事で「生きる事とは何か」を探している。

それは「悟りのフライト」に繋がっていく。


インドでは瞑想とパラグライダーを組み合わせた挑戦がしたい。

その瞑想はインドではなくても、「今」ここでも出来る。

しかしインド、その環境でしか出来ない事もある。

この環境で「今」出来る事は「今」やる。

しかしこれも生活のほんの一部。

飛んで、食べて、寝て… そして、その事を少し考えてみる。


部屋の中にはトカゲが一匹います。
これはとても大切なペットの様な存在で、部屋の中に入った虫を食べてくれます。

今から9年前、始めて訪れたインドの宿で、部屋にいるトカゲを見て驚いたのですが、よく観察すると、電灯に集まって来る虫を食べている…

とても臆病で、人間に近づいて噛み付くなんて事はしません!

キュッ キュッ キュッ と甲高い声で鳴くので、あっ今日もいるな… と分かります。

部屋が淡いグリーンの壁なので、体の色を同色系に変えているのかな〜

同じ部屋に住む、可愛い 相棒です。

対岸へ逃避行したい気分… ですが、仕事漬けの毎日です。

モンスーンは忙しい! それが分かりました。

月100本近いペースで仕事をしていますが、パラグライダーをやっている?という感じではなく、気が付けば今日も何往復もしたな… そんな感覚です。

パイロットが少ない今は頑張って仕事して、外国人パイロットが戻って来たら、休みを1週間ほど取れるかな…

この居場所を取られる事は無いので、休む時は思いっきり休みます!

でも頭の中には対岸への逃避行がチラつき始めました… 2泊2日の逃避行。


ボートを漕いで約30分、対岸は別世界です!


対岸の隠れ家 Kopila は、ネパール人と結婚した日本女性がオーナーのゲストハウス。


森と水に囲まれた場所で、喧騒から離れ、心と神経を癒すには最適の隠れ家です。



こちらは、ランディング場で梨を売っていたお婆さん。1kg 5個で70円程でした。

野性味溢れる感じで、大根を食べている様な食感で、コリッコリッしていますが、味は梨そのもので美味しかったです。


今日も仕事が終わったら富士山へ…

手打ちうどんを打っているところを見せてもらいました。


麺を切る包丁さばきは職人そのもの…


料理の美味しさ、メニューの豊富さ、スタッフの熱心さ、礼儀…

富士山は間違いなく、ポカラで一番の日本料理屋さんになるでしょう!

今度はサーモンの握り寿司を食べてみます。
  
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プロフィール
HN:
kazu
年齢:
53
性別:
男性
誕生日:
1971/09/08
職業:
パラグライダー
趣味:
たそがれ、物想い、静寂、心穏やか、不安、楽しむ
自己紹介:
Kazu
Japan spirits and pride
Professional tandem / Adventure pilot

世界最高峰のヒマラヤ、神の国ネパールで生きていく為に始めた空飛ぶ道具パラグライダーでコマーシャルタンデムをやっています。夢は神の山マチャプチュレへの冒険フライトに挑戦すること。
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