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その人が何処から来たかなど、どうでもいいではないか。 どんな地位にあるか、どんな功績があったのか、どんな血筋を引いているのか、など全くどうでもいいではないか。 ただ、その人の行いを見よ。 今ここに於いて、何をするのかを見よ。 行いが正しく、羞恥があり、身と心を慎んでいるのであれば、その人は生まれがどうあれ、今から高貴な人ではないか。

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夏が終わり涼しくなったら風邪を引いてしまいました・・・
先週は実家に3日間帰ってのですが、ダウンして毎日15時間寝ていました。
毎年暑い夏が終わりホッとする(自分ではそのつもりは無いけど・・・)と、風邪を引いてしまい咳が出て直らないままにネパールに旅立つ事もここ数年続いています。

忙しい時期も終わったので、自分のトレーニングをしていきたいところですが、身体と相談しながらやっていきます。

ネパールまであと3週間ほど。
仲良くわいわいやる日本から、競争社会のネパールに行くわけなのでしっかりと心の準備をしていきます。
仕事は自分で勝ち取らないといけないし、アンナプルナへの挑戦もしなければいけない・・・

世界の人たちの中に混じって生きていく!
それこそが「やりがい」そのものです。
先週は明治大学のパラグライダークラブが合宿でここ獅子吼にやって来ました。
まだパラグライダーを始めて間もないスクール生ばかりですが、ここでいつも教えている年配の方に比べずいぶん安心感があります。
やはり若いうちに始めて方が身体も動くし、反射神経もよく、上達は早そうです。

しかし話を聞いていると残念なことが・・・
大学を卒業した後にパラグライダーを続ける人はいない・・・ とのことでした。
4年間のパラグライダー体験、思い出作りで終わるそうです。

パラグライダーをやっていても生活していけない日本では仕方の無いことですが、せめて社会人になって数年後に余裕が出来た時にまたやってみる・・・ そんな人が出てきて欲しいです。

ネパールはパラグライダーで生活していける、いや、ネパール人の彼等にしてみれば平均月収の何倍ものお金が稼げるので、パラグライダーは憧れの職業でもあり、彼らの言うところのパイロットの意味は、デムパイロットになることです。
環境が違えば価値観は違ってきますね。

かっこいいパラグライダー、魅力のあるパラグライダー、憧れになりえるパラグライダー。
頭の中にはいつもそんなパラグライダーがあります。




若者はやはり身体が自然と反応してくれるので、スクール生であってもテイクオフ、ランディングと見ていても安心感がありますね。
円高は海外旅行をする人にとってはいいですが、海外で働く人にとっては厳しいものがあります。
以前は0.88ネパールルピーで1.00日本円でしたが、昨年は1.00ネパールルピーで1.00日本円、そして今に至っては1.13ネパールルピーで1.00日本円・・・ ピンとこないと思いますが、タンデム1本飛ぶと3200ネパールルピーもらえます。これを日本円に換算すると以前は3700円ほどでしたが、昨年は3,200円、そして今に至っては2800円・・・

これを今シーズンの目標本数160本で計算すると、以前は約60万円になりますが、昨年では約52万円、今では45万円にしかならない・・・

これでは到底アンナプルナの挑戦は出来ないので、とにかく飛ぶしかないのですが・・・ 会社も増え、パイロットも増え、競争社会で厳しいのも現実。
ちなみに昨シーズンは、お金をもらえるお客さんと飛んだのは124本でした。

ネパールに居れば3200ルピーの価値は3200ルピーなので何も悩むことはありませんが、日本との二重生活ではこのような問題が出てきます。
別に日本円に換金しないで、ネパールのお金はネパールで使えばいいのですが・・・ そんな余裕が無いのも現実です。

これを仕事にしているのだから、耐える人生も仕方ないですね。

今の自分に円高は百害あって一利なしです。




これを「羨ましい」と捕らえるか、「危険だ」と捕らえるかで世界は変わってきます。
「危ない、危ない、危ない!」
そんな環境で育った私達に、この写真はどの様に映るでしょうか?
そして彼等の未来と私達とでは、何が違ってくるのでしょうか?

既成概念、常識など外に出たら通用しない・・・

あなたの思う常識は、外では非常識であり、価値観など持っていても荷物になるだけ。

「3歳の子供が空を飛ぶことなんて出来やしない・・・」
そんな常識は外では通用しない!
今日は雨で仕事が流れたので、白山にある中宮温泉に行ってきました。
と言うのも、来週 大阪から友達が遊びに来るので、宿選び、その視察も兼ねて行きました。

仕事場の獅子孔高原から車で約45分、白山スーパー林道の入り口に中宮温泉があります。
「日本の秘湯を守る会」に登録されているこの地は、自然以外何もありません。

何でもあるけど 何にもないよ
何にもないけど 何でもあるよ・・・

都会は何でもあるけど・・・ 何にもない
ここは何にもないけど・・・ 何でもある
そんな場所でした。

帰りに食べた山菜料理と熊の刺身は美味しかった!
素朴だけど、どんな料理も敵わない
幸せな気分になれました。



中宮温泉。 やっぱり山はいいです!癒されます。
何にもなくて 何でもあるから!

1969年 明治2年創業の「にしやま旅館」


旅館の座敷

檜の露天風呂

岩の露天風呂
どのように決断するのか・・・

今年41歳、ということは厄年になります。そして24年前に母がこの世を去ったのはこの41歳でした。
ヒマラヤの空に魔性の女が姿を見せた時、そこで冷静に判断できるのか?
その誘惑に惑わされてしまわないか?

上りつめた高揚とその姿に惑わされてしまえば、私の人生は41年で幕を閉じることになるかもしれない・・・
アンナプルナ1周はその誘惑との対峙、そして上り詰める高揚感を味わえる旅でもあります。

獅子孔の空を見ながらいつも想像します、「ヒマラヤでこの姿に出会ったとき、私はどのように決断するのだろう・・・」と。そして結論は「飛ばない!」になります。
しかし高揚したそのヒマラヤの状況で「飛ばない!」、その決断を誘惑に負けずできるのか・・・

安易に想像できないその初めての環境で、自分はどのような決断が出来るのか!

この「決断する!」、これこそがアドベンチャーパイロットにとって一番の魅力であり、シビレル瞬間でもあります。
「飛ぶのか?」「飛ばないで歩いて下りるのか?」

人生の選択です。

今シーズンのネパールでは、決断しなければいけない事がもう一つあります。
それは「ネパールに永住するのか?」 それとも「今まで通り日本とネパールを行き来するのか?」

今の自分はそこが中途半端な状態で、獅子孔にいる意味を見失いかけています。
ここで飛ぶ意味も、ここにいる意味も失いかけている・・・ 
それが今の自分です。

これでは気持ちも入らず、色々な人に迷惑もかけるので、決断する。そこで決断したその「選択」に全力で取り組んでいく。

これが今シーズンのネパールで決めなければいけない、最も重要な事になります。

今シーズンのネパール、アンナプルナ1周はこの決断の為にある・・・ そう思っています。

考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて・・・ 考えて、決めます!

今日で8月も終わります・・・
明日からは9月、暑くて毎日飛べた夏も終わりを向かえます。
ここ獅子吼も昨日から雨が降ったり止んだり・・・ で、飛べるのは午前中だけでした。

秋の獅子吼は飛べない日も多くなり、いよいよネパールに向けての準備に入ります。
その前に、来週末は久しぶりに実家に帰る予定です。
今年はネパールから帰ってきた4月に1~2日実家には帰っただけで、忙しくてなかなか行けませんでした。
10月に入ったら獅子吼での仕事が終わり次第?(できるだけ早く行きたいのですが・・・)すぐにネパールに戻る予定なので、次に田舎に戻れるのが来年ゴールデンウイーク後になります。
来週末、3日ほどの滞在ですが、田舎で骨休めしたいと思います。
実家は温泉で有名な下呂温泉の近くです。


今日午前中のタンデムでのテイクオフ
今、Gin は1-2クラスの新たなグライダーを開発中です。
そこで韓国からテストパイロットのムーンセボ(中央)が来ていて、我らが扇澤さんと新しいグライダーのテストをここ獅子孔で行っています。
彼等はトッププロなので、その世界は横から見ていても引き付けられるものがあります。
朝7:30から夕方になるまで、違った条件の中で何度も飛び続けています。
扇澤さんの顔もいつものインストラクターではなく、テストパイロットとしての顔でやはり、この人は違いますね!
今日もテストを行う前に、獅子孔の山頂までハイクアップしてトレーニングしていました・・・
53歳の・・・ 年の話をするのはおかしいですね・・・
その辺の53歳とは全く違うのだけは、会えば誰でも感じ取れると思います。
パラグライダーをやっている時のあの「オーラ」は、やはり憧れますね。

そして韓国から来たムーンセボは、2年前にネパールで1シーズンタンデムパイロットとして働いていたので、その顔は見覚えがありました。
物静かな28歳ですが、愛くるしい大きな目が印象的な青年です。
しかし韓国人はかっぷくがいい・・・ ネパールで働いている韓国人タンデムパイロットのほとんどが、彼と同じような体系でした。
今回ドライバー役で来ているもう一人の韓国人も、写真の通りです。

明後日には社長のジンさんも韓国から来られ、テストに参加される予定です。
さて、どんなグライダーが開発されるのでしょうか!


真ん中がムーンセボ、右が扇澤さん。
グライダーのデザインは蛾のようで、少し不気味でしたが・・・
マウンテングライダー IBEX に乗って1ヶ月以上経ちますが、その特徴も大体分かってきました。
テイクオフはずば抜けているし、ランディングも何の問題もありません。
ソアリングは強いコンディションに適していて、ステイブルでは難しいのは小さい翼だからですが、コンディションが良ければ雲低まで上げる事も可能です。
もちろん小さいという事は、それだけ不安定(敏感)になり、それに座板の無い簡易的ハーネス Yeti との組み合わせでは、荒れた空域ではかなり揺れ、恐怖感と緊張感のあるフライトになりそうです。
小さい翼は潰された時の翼の挙動も激しくなる為、ヒマラヤでは魂のこもったフライトをします。

ここ獅子孔でのフライトは荒れる要素も少なく、箱庭的なフライトになりますが、やはり IBEX が活躍する場所はヒマラヤでの環境なので、普通に飛ぶのではなく何か目的を持ったフライトをしていきます。


マウンテングライダー IBEX でのフライト。
テイクオフディレクターをやっていると、つくづく感じる事があります。
誰でも出られるような風は誰でもテイクオフできますが、少し風が横であったり後ろであったりすると、その実力差は歴然と現れます。風が弱い、強いでもその実力差は確実に見て取れます。

それは技術的なものもありますが、色々な風で練習していないので、その風でグライダーが上がってくるのか?どのような動きをするのか? イメージできないのが差となって現れます。
もう一つはテイクオフ、その芸術性について全く関心が無い事。

ソアリングが全てで、テイクオフはとりあえず出られればそれでいい・・・

テイクオフ一つで、その人の実力はある程度判断できます。
上級機に乗っている人が「俺テイクオフ苦手なんだよな・・・」「風が弱いと出れない・・・」
などという言葉を聴くと、がっかりします・・・

どんな風でテイクオフできるのか? 

そこを競いあう、自慢しあう。

多くの人が出られない追い風の中、横から立ち上げターンをしながら偏流に流して出て行く・・・
そんな芸術的なテイクオフをイメージできる人が、一人でも多く出てくる事を願います。
そんなパラグライダーこそ、魅力的でかっこいいと思うのですが。
ここ獅子吼には登山道があり、いい感じの練習ができます。
いい感じというのは、ちょうどいい勾配と距離。普通の人が空身で登って1時間半くらいで登れます。
扇澤さんや私はトレーニングなのでグライダーを担いでも45分ほどで登りますが、ハイペースでも最後まで行ける距離です。
さすがに夏は体力を使います。なので登るのは涼しい早朝、暑い日中は2800m位の標高の山を登っているのと同じくらい息切れします。

今年の夏は特に毎日飛べてお客さんも多いので、「飛ぶ」という言葉に吐き気がするほど飛んでいますが、つくづくこれが仕事なんだ・・・ と感じます。
ただ飛ぶだけでは私のスタイルは完結しないので、「歩く」も入れながらこの夏が過ぎていく感じです。
1時間飛んだら、1時間歩く・・・
新たな目標が出来てから、自分のスタイルは変りました!


何かに挑戦しようとする時、その言葉も挑戦的になってしまう。

人それぞれだから、このブログは賛否両論あるし、自分が正しいわけでも、間違っているわけでもない。
この世には変わらないものなど何も無いから、自分の考えも変わるかもしれないし、来年の今頃には別の目標に向かっているのかもしれない・・・

正直言って先など見えない! それは4年前にパラグライダーで生きていこう・・・ と決めたときから見えていない。
ただネパールでタンデムパイロットになるが目標、それだけだった。
あれから4月から10月は日本で、11月から3月はネパールで飛び続け3年が経った。
見えるのはその年のそのシーズン。日本に帰るとその日本でのシーズンしか見えず、ネパールに帰るとネパールのそのシーズンしか見えてこない・・・ そうやってやってきた。

今もそれは同じ。今はあと一ヶ月余りになった2012日本シーズン、そして次のネパールのシーズン、それしか見えない。
だから来シーズンの事など分からない・・・ そこまで見えない。
来シーズン日本に帰ってくるのか? それすら分からない。

今はアンナプルナ一周 、それしか頭に無く、アンナプルナを一ヶ月歩き飛び、また次を考える事にします。

見えてくるものが必ずある!

パラグライダーの練習は何も飛ぶだけではありません!
サーマルソアリングは知識や経験が必要ですが、パラグライダーで空を飛ぶことは簡単です。
飛んでいる時は誰でも勝手にバランスが取れているのがパラグライダー、振り子運動で揺れてもほっとけば揺れは減衰して安定します。
ほとんどのパイロットは「ソアリング技術=パラグライダーの上手い下手」と思っているようですが、一番顕著に実力差が現れるのはテイクオフとランディングだと思います。
言い換えれば、テイクオフやランディングが下手なパイロットに上手い人はいない!
「飛べば上手いけど、テイクオフは・・・」と言う人もいますが、その上手いの表現は小山の大将レベルです。
ネパールの子供たちは目が肥えているので、テイクオフやランディングで危険な人を見ると「No good pilot」と見抜きますね。

マウンテンフライトは特にテイクオフとランディングの技術が必要なので、時間があれば飛ぶよりも色々な物を使って地上でバランス練習しています。
グラハンは色々なグライダーで練習します。タンデム機、ミニパラ、ブーメラン、ノーマル機、そしてマウンテングライダーのIBEX・・・
色々なグライダーで練習する意味はその感覚の違いと、そして基本を身に付ける為。
基本が出来ていればどれも一緒です。細長くても丸くても、大きくても小さくてもどれも一緒です!


このドラムの上からテイクオフするイメージで練習。
これはどんな所からもテイクオフするマウンテンフライトの練習にもなるし、遊んで上手くなります。

シーソーもいい練習出来ますよ! 黄色い取っ手の上に立ってバランス取ります。

フロントで頭上安定して、丸太の上を行ったり来たりします。

これが一番難しいかな・・・ 高さは腰ぐらいあるのですが、フロントで頭上安定して、サイドからジャンプして上に登りグライダーをコントロールしバランスを取ります。
10人いれば飛び方も、そのスタイルも10通りあっていい!
言い換えれば、皆が同じ飛び方、同じスタイルでは何の魅力もない!

これは多くの人にとって遊びであり、娯楽であり、気分転換であり、熱中できる趣味である。
しかし私にとっては仕事であり、挑戦である。

ソアリングも大きな魅力だが、同じ場所から飛んでソアリングして、そして同じ場所に降りる日本の環境は自分にとって魅力を感じないのも事実。

山を登り、テイクオフできる所を見つけ、そして未知の環境を飛び、ランディングできる場所を瞬時に判断してそこに降りる。
その緊張感こそがパラグライダーの魅力そのものだ! これこそが私のスタイルであり、進む道である。

アドベンチャーパイロットは、その究極の緊張感と判断力にパラグライダーの魅力を感じる。

アンナプルナ一周は私が進む道、そのスタートラインであり、未来への想いを胸に私は挑戦します。








  
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プロフィール
HN:
kazu
年齢:
53
性別:
男性
誕生日:
1971/09/08
職業:
パラグライダー
趣味:
たそがれ、物想い、静寂、心穏やか、不安、楽しむ
自己紹介:
Kazu
Japan spirits and pride
Professional tandem / Adventure pilot

世界最高峰のヒマラヤ、神の国ネパールで生きていく為に始めた空飛ぶ道具パラグライダーでコマーシャルタンデムをやっています。夢は神の山マチャプチュレへの冒険フライトに挑戦すること。
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