その人が何処から来たかなど、どうでもいいではないか。 どんな地位にあるか、どんな功績があったのか、どんな血筋を引いているのか、など全くどうでもいいではないか。 ただ、その人の行いを見よ。 今ここに於いて、何をするのかを見よ。 行いが正しく、羞恥があり、身と心を慎んでいるのであれば、その人は生まれがどうあれ、今から高貴な人ではないか。
2024/11/15 (Fri)
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2014/01/21 (Tue)
アクシデント
隠す事なく、昨日 起こしてしまった事を書きます。
お客さんを乗せて2年と8ヶ月。日本で約300人、ネパールで約900人の計 約1200人のお客さんと飛んできました。
毎日 飛ぶ日常の中で、昨日 初めてお客さんに怪我を負わせてしまいました…
左太ももの骨折で、1ヶ月の入院が必要です。
昨日の内に彼の住むカトマンズに救急車で搬送され、手術する事になりました。
幸い神経には異常が無く、骨折だけと聞いています。
例え1万回飛んでも、1度でもお客さんに怪我をさせる事が許されないのが私達の仕事です。
一瞬にして全てを失い兼ねない世界で、私達は生きています。
昨日は悔しくて涙が溢れました…
しかし起きてしまった事は仕方がないし、そこを悔やんでいても前に進めないので、ここにこれからについて書く事で、前を向いていきます!
事故はランディングで起きましたが、問題はランディングでは無く、完全な判断ミス、そして意識の問題です。
朝のフライトは基本 条件が渋く、しかもNirvana のテイクオフ場は一番下にあり、低い位置で何とか高さを保てる様に苦労しながら飛ぶ事が多く、一日の中で最も神経を使う仕事になります。
飛んで下りるだけのタンデム フライトではなく、フライト時間20〜30分… となっているので、厳しい中でも出来るだけ空中にいられる様に努力します。
何とかして回していても、どんどん下がって、諦めて、何とかNirvanaのランディング場に届く… なんて事もあります。
届きそうも無い時は、近くの別のランディング場に下ろす事もありました。
昨日もまさにこれでした。
本当に風のない時は、皆同じ様に飛んで下りるだけで、皆平等で、どうする事も出来ないので気が楽です。
しかし弱いサーマルがあり、タイミングがあり、下の方であがいている中で、見上げれば上の方をグライダーが飛んでいる…
大概のお客さんは?… と感じ、何故 私は低い所を飛んでいるの? と比較してしまいます。
しかしバブル サーマルしかない無い中で上げるのは厳しく、その格闘の中でよりサーマルが弱い下の方は更に厳しくなる…
何とかしよう、何とかしよう… とカンバっている内にギリギリの高さになり、ランディングへ向かう…
まさに昨日はこれで、手前のランディング場に下ろすのか? Nirvana のランディング場へ向かうのか?
ここでの判断を誤り、Nirvana へ向かってしまい、最後 追い風を背に急ターンしながらのランディング(一番 危険なランディング…)になってしまい、トラックの様なタンデム機では曲がりきれず、高さもなく、そのまま地面にぶつかってしまいました。
今までで最も低くかったのに、何故Nirvana のランディング場へ向かってしまったのか?
最後 回り込むのが無理だと感じれば、ホローの中で反対側から滑り込む事も考えるはずです。
しかしあの高さで回り込めると感じた自分がいて、タンデム グライダーを日々 扱っている自分が、その感覚を抱いた事自体おかしな事です。
毎日 飛びます!
最近 感じる事は、たまに飛んで凄い飛びをするよりも、大した飛びはしなくても、毎日 毎日 毎日 飛ぶ事の方がずっと難しい… という事です。
それは意識、感覚を日々 同じ様に保つ事の難しさです。
そこに必要な事は、例え日々の中で意識が薄れても大丈夫な様に、絶対に守る明確なポイントを決めておく事だと今回 気が付きました。
① お客さんへの説明の中で、20〜30分というフライト時間への責任を私は持ちません(勿論 何故か?を説明する) しかしお客さんへの安全への責任は私が持ちます… と伝える。
これによって安全をより意識し、フライト時間を気にしなくなる。
時計は見ない。
フライト時間を気にしない。
(*時計を見なくても30分以内は感覚で分かる)
② テイクオフではいつでも止まれる意識をもつ。
止まれれば怪我はしない。
危険なお客さんならキャンセルする。
③ ランディング場付近へはある一定以上の高さを持って入って行く。
ランディングは高さを持つ事で、色々な局面に十分に対応出来る。
高さがないと対応する事は出来ない。
怪我をするのはテイクオフ時かランディング時しか無いので、実際のポイントはここに尽きる!
ただ①②③これだけ意識する事は毎日でも、意識が薄れても出来る。
止まる!高さ!
これだけ‼
事故を起こす前も何件か他にアクシデントはあり、「他人事では無い!自分に起こる可能性もあるので、十分注意する事」と、ずっと思っていた。
そして自分が起こして「来たか…」と思った。
全てのパイロットが昨日の自分のアクシデントを知っていて、今日は「大丈夫か?」「元気を出せ!」と多くのパイロットから声をかけてもらった。
彼等も自覚しているはずだ、他人事ではない… と。
もう一つ気付いた事がある。
それは必ずまた事故は起こるという事。
それが5年後なのか、10年後なのかは分からない…
しかし必ずまた事故は起こる!
そう思う事がとても重要である事に気付いた。
他人事では無い。自分も注意しないと… では駄目なんだ。
必ずまた事故は起こる!そう意識する事が大切なのだと感じています。
ネパールでの保険がどうなるのか?まだ分からないが、カトマンズまでの搬送など、初日だけで16万円程かかったそうだ…
手術代に入院費、1ヶ月仕事が出来ない事など考えると、どれだけお金が係るのか? 今は分からない。
一瞬にして全てを失う世界…
一生懸命 働いて返していきます。
3月のインドは無理かもしれません…
彼が退院するまでの1ヶ月、常に考える事になりますが、前を向いていきます。
この経験は無駄にはしません!
お客さんを乗せて2年と8ヶ月。日本で約300人、ネパールで約900人の計 約1200人のお客さんと飛んできました。
毎日 飛ぶ日常の中で、昨日 初めてお客さんに怪我を負わせてしまいました…
左太ももの骨折で、1ヶ月の入院が必要です。
昨日の内に彼の住むカトマンズに救急車で搬送され、手術する事になりました。
幸い神経には異常が無く、骨折だけと聞いています。
例え1万回飛んでも、1度でもお客さんに怪我をさせる事が許されないのが私達の仕事です。
一瞬にして全てを失い兼ねない世界で、私達は生きています。
昨日は悔しくて涙が溢れました…
しかし起きてしまった事は仕方がないし、そこを悔やんでいても前に進めないので、ここにこれからについて書く事で、前を向いていきます!
事故はランディングで起きましたが、問題はランディングでは無く、完全な判断ミス、そして意識の問題です。
朝のフライトは基本 条件が渋く、しかもNirvana のテイクオフ場は一番下にあり、低い位置で何とか高さを保てる様に苦労しながら飛ぶ事が多く、一日の中で最も神経を使う仕事になります。
飛んで下りるだけのタンデム フライトではなく、フライト時間20〜30分… となっているので、厳しい中でも出来るだけ空中にいられる様に努力します。
何とかして回していても、どんどん下がって、諦めて、何とかNirvanaのランディング場に届く… なんて事もあります。
届きそうも無い時は、近くの別のランディング場に下ろす事もありました。
昨日もまさにこれでした。
本当に風のない時は、皆同じ様に飛んで下りるだけで、皆平等で、どうする事も出来ないので気が楽です。
しかし弱いサーマルがあり、タイミングがあり、下の方であがいている中で、見上げれば上の方をグライダーが飛んでいる…
大概のお客さんは?… と感じ、何故 私は低い所を飛んでいるの? と比較してしまいます。
しかしバブル サーマルしかない無い中で上げるのは厳しく、その格闘の中でよりサーマルが弱い下の方は更に厳しくなる…
何とかしよう、何とかしよう… とカンバっている内にギリギリの高さになり、ランディングへ向かう…
まさに昨日はこれで、手前のランディング場に下ろすのか? Nirvana のランディング場へ向かうのか?
ここでの判断を誤り、Nirvana へ向かってしまい、最後 追い風を背に急ターンしながらのランディング(一番 危険なランディング…)になってしまい、トラックの様なタンデム機では曲がりきれず、高さもなく、そのまま地面にぶつかってしまいました。
今までで最も低くかったのに、何故Nirvana のランディング場へ向かってしまったのか?
最後 回り込むのが無理だと感じれば、ホローの中で反対側から滑り込む事も考えるはずです。
しかしあの高さで回り込めると感じた自分がいて、タンデム グライダーを日々 扱っている自分が、その感覚を抱いた事自体おかしな事です。
毎日 飛びます!
最近 感じる事は、たまに飛んで凄い飛びをするよりも、大した飛びはしなくても、毎日 毎日 毎日 飛ぶ事の方がずっと難しい… という事です。
それは意識、感覚を日々 同じ様に保つ事の難しさです。
そこに必要な事は、例え日々の中で意識が薄れても大丈夫な様に、絶対に守る明確なポイントを決めておく事だと今回 気が付きました。
① お客さんへの説明の中で、20〜30分というフライト時間への責任を私は持ちません(勿論 何故か?を説明する) しかしお客さんへの安全への責任は私が持ちます… と伝える。
これによって安全をより意識し、フライト時間を気にしなくなる。
時計は見ない。
フライト時間を気にしない。
(*時計を見なくても30分以内は感覚で分かる)
② テイクオフではいつでも止まれる意識をもつ。
止まれれば怪我はしない。
危険なお客さんならキャンセルする。
③ ランディング場付近へはある一定以上の高さを持って入って行く。
ランディングは高さを持つ事で、色々な局面に十分に対応出来る。
高さがないと対応する事は出来ない。
怪我をするのはテイクオフ時かランディング時しか無いので、実際のポイントはここに尽きる!
ただ①②③これだけ意識する事は毎日でも、意識が薄れても出来る。
止まる!高さ!
これだけ‼
事故を起こす前も何件か他にアクシデントはあり、「他人事では無い!自分に起こる可能性もあるので、十分注意する事」と、ずっと思っていた。
そして自分が起こして「来たか…」と思った。
全てのパイロットが昨日の自分のアクシデントを知っていて、今日は「大丈夫か?」「元気を出せ!」と多くのパイロットから声をかけてもらった。
彼等も自覚しているはずだ、他人事ではない… と。
もう一つ気付いた事がある。
それは必ずまた事故は起こるという事。
それが5年後なのか、10年後なのかは分からない…
しかし必ずまた事故は起こる!
そう思う事がとても重要である事に気付いた。
他人事では無い。自分も注意しないと… では駄目なんだ。
必ずまた事故は起こる!そう意識する事が大切なのだと感じています。
ネパールでの保険がどうなるのか?まだ分からないが、カトマンズまでの搬送など、初日だけで16万円程かかったそうだ…
手術代に入院費、1ヶ月仕事が出来ない事など考えると、どれだけお金が係るのか? 今は分からない。
一瞬にして全てを失う世界…
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プロフィール
HN:
kazu
年齢:
53
性別:
男性
誕生日:
1971/09/08
職業:
パラグライダー
趣味:
たそがれ、物想い、静寂、心穏やか、不安、楽しむ
自己紹介:
Kazu
Japan spirits and pride
Professional tandem / Adventure pilot
世界最高峰のヒマラヤ、神の国ネパールで生きていく為に始めた空飛ぶ道具パラグライダーでコマーシャルタンデムをやっています。夢は神の山マチャプチュレへの冒険フライトに挑戦すること。
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世界最高峰のヒマラヤ、神の国ネパールで生きていく為に始めた空飛ぶ道具パラグライダーでコマーシャルタンデムをやっています。夢は神の山マチャプチュレへの冒険フライトに挑戦すること。
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