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その人が何処から来たかなど、どうでもいいではないか。 どんな地位にあるか、どんな功績があったのか、どんな血筋を引いているのか、など全くどうでもいいではないか。 ただ、その人の行いを見よ。 今ここに於いて、何をするのかを見よ。 行いが正しく、羞恥があり、身と心を慎んでいるのであれば、その人は生まれがどうあれ、今から高貴な人ではないか。

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2013/11/08 (Fri)
この世界を少し紹介します。
乾季到来にて、これからは毎日 晴天が期待できそうです。

連続フライト記録への障害は、あと2週間ほどに迫ったネパール総選挙ですが、ストライキが頻発する恐れがあり、仕事が出来ない可能性があるので、その時はチャンスと考え、何処かへ歩いて登って、飛びたいと思っています。(職場からは飛びません!)

今日は普段 私が何を考えて仕事をしているのか… を少し書きます。

Nirvana パイロットは6人。

= Vally =
体重90kg の大男。ソアリングは一番上手い!が… とにかく上げる事ばかり考え、お客さんに合わせて飛ぶ事が出来ない。
故にお客さんがゲロを吐く確率が一番高い…

ユーモアがありユニークだが、気性が荒い面もある。

お客さんにとってメチャクチャ楽しいか、しんどいかの二手に別れてしまう。

= Surya =
オールマイティにこなすが、重いお客さん(リスクがあるお客さん)と余り飛びたがらない… ここに彼の性格が垣間見える。

彼の体重は80kgだが、彼に100kg級のお客さんを飛ばせた事はないし、嫌がると言う事は、そこに不安があるからであり、今後も100kg級は飛ばせない。

= Sntosh =
体重60kgの小柄。
彼の飛び方はタンデム向きで、上げる事に意識がある訳では無く、あまり回さず、漂う様に飛ぶので、胃の弱いアジアの人に向いている。

経験も積んで、重いお客さんとも飛べる様になったが、基本ショート フライトで、たまにクレームが付く。

XCが苦手で、条件が良くないとXCは断ってくる。

慎重派。

= krishna =
オーナーの一人で、準キャプテン。
彼も細身で体重は60kg。
キャリアは一番浅いが、コンディションが弱い時は、軽い彼に重いお客さんと飛んでもらう事も多い。

軽いお客さんが楽なのは誰も同じ。
彼には経験を積む為にも、あえてリスクのあるお客さんを当てる事もある。

パイロットのローテーションは、彼と私で公平になる様に決めている。

= Rustam =
2ヶ月前に加入したパイロット。
彼はコンペティション パイロットで、天気の読み方や、雲の流れ、状況判断の知識がしっかりしている。

ソアリングはまずまず上手い。

彼の体重は80kgだが、問題は彼のグライダーが小さい事。
が故に、弱い条件だと重いお客さんを当てにくい…

確かにグライダーが小さい方が、操作が機敏になり、飛んでいて楽しいが、ここの条件は基本 安定していて、風が強く吹く環境ではないので、小さいグライダーは必要ない。

ナイス ガイ!

そして私 kazu キャプテン。

私の仕事は飛ぶ事だけではなく、お客さんに楽しんで貰える様に、パイロットとお客さんのマッチングを考える事もひとつの仕事。

まずはオフィスでどんなお客さんが来ているのか?をチェック。

仕事場に行くジープの中で、各パイロットの体重や個性に合わせ、どのお客さんをどのパイロットに飛ばせるのか? をローテーションも踏まえて考えておく。

(例、軽いパイロットが重いお客さんと、重いパイロットは軽いお客さんと飛ぶのが総重量だけ考えると基本だが、重いお客さんはリスクが増すので、軽いパイロットがいつも重いお客さんでは神経的に疲れてしまう。
なので、条件がいい時は重いパイロットに重いお客さんと飛んでもらう。

パイロットの飛び方や考え方にも個性があり、高く上げる事や、長く飛ぶ事に重きを置いたパイロットに、比較的 胃の弱いアジアのお客さんを当てると、途中で酔ってしまう事が多いので、パイロットの飛び方に合わせお客さんを当てる… などなど)

あとは、コンディションを道中にチェック。

テイクオフ場に着いたらまず、お客さんの後ろへ周り、階段を降りるお客さんの足取りをチェック。

その足取りでお客さんの危険度をチェックしてます。(テイクオフでしっかり走れるのか?)

コンディション、お客さんをチェックし終わったこの時点で、どのパイロットとどのお客さんが飛ぶのか? は決めています。

そしてお客さんを集め、パラグライダーがどの様なものなのかを説明し、重要な注意点を伝えておく。

そしてお客さんにパイロットを紹介し、その後は各パイロットの仕事になります。

もちろんキャプテンとして、認めてもらう為にも、しっかりした仕事をする必要があります。


1本目は2人の小柄な韓国人客と、4人のチェコスロバキア客でした。

ローテーションや条件を考えて、私は一番 体重があった88kgのチェコの男性と飛びました。


彼に体重を聞いたら、85〜90kgの間…
と言っていたが、飛んだ感触は85kg。

毎日 色々な体重のお客さんと飛んでいるので、飛んだ感覚でお客さんの体重はある程度 分かります。




彼には写真も買ってもらい、楽しく飛ぶ事が出来ました。


2本目はローテーションで、私はネパール人客と飛ぶ順番だったので、写真を必要としないネパール女性と飛びました。(なので、写真はありません)

2本目は基本 一日の中で一番 条件がいいので、軽いネパール女性と飛ぶ事は何の問題も無く、気を付ける事はただひとつ。常に顔色を伺い、お客さんが酔わない様に飛ぶ事! ネパール女性は基本 酔いやすいので。

2本目 自分の仕事は飛ぶ事と言うよりも、準巨漢のインド人客 2人と、走れる?か不安なインド女性をどのパイロットに当てようか? それを考えるのが仕事だった。

条件はまずまずだったが、浮き沈みがあったので、インド人だし、ネパール人はヒンディー語を話せるので、軽いネパール人パイロット、Santsh とkrishna に90kgと85kgのインド人と飛んでもらい、インド女性はもう一人のネパール人 パイロット Sruya に飛んでもらった。

飛び終えて、この選択で間違いなかった… と感じた。


3本目は3人の香港客と、1人のドバイ客。

パイロットは私とVallyとSuryaとSantsh。

問題は体重100kgのドバイのお客さん。

条件が弱かったので、この時点で体重90kgのVallyはアウト。

Suryaには100kgは嫌がる時点で飛ばせられないし、Santsh には2本目で重いお客さんに飛んでもらっているし…

で私が飛びました。


条件がある程度ないと、100kg級は重くて長く飛べないので、3本目で次のフライトはないので、まずは何とかステイ出来る条件を待つこと。

お客さんに状況を説明すること。

そしてベストを尽くすこと。


ステイする為、普通よりグルグル回したので、お客さんは途中から少し酔い気味でしたが、回さないと直ぐに下りてしまうので、お客さんとコミュニケーションを取りながら、体重と時間とお客さんの体調、その境目、許容範囲内で飛びました。


重いお客さん、リスクのあるお客さんと仕事をする事は、物凄いいい経験を積む事にもつながります。

XC同様に、神経を研ぎ澄ましてのフライトになるので、得るものも軽いお客さんと飛ぶよりも遥かに大きい!



今日の夕ご飯は、ツナサラダ巻きと天ぷら うどん。


今日 初めて思った、「タンデムでは総重量が大きく左右するけど、果たし総重量だけで判断していいのか?」

例えば総重量160kgで、パイロットが60kgで、お客さんが100kgの場合と、パイロットが100kgでお客さんが60kgでは、総重量はお互い同じ160kgだが、フライト自体は何か違ってくる感じがする…

感覚的に100kgのパイロットが60kgのお客さんと飛んだ方が、60kgのパイロットが100kgのお客さんと飛ぶよりも上げられる気がするが…

総重量が同じ場合、軽いお客さんの方が有利な感じがする。

パイロットは誰しもが、重いお客さんとは飛びたくないはず。

そこをどう料理していくのか?

ただ飛べばいいと言うものでは無い、タンデムの仕事!

プロの世界です。

今日は私の日常で考えている事を、ひとつ紹介しました。
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プロフィール
HN:
kazu
年齢:
53
性別:
男性
誕生日:
1971/09/08
職業:
パラグライダー
趣味:
たそがれ、物想い、静寂、心穏やか、不安、楽しむ
自己紹介:
Kazu
Japan spirits and pride
Professional tandem / Adventure pilot

世界最高峰のヒマラヤ、神の国ネパールで生きていく為に始めた空飛ぶ道具パラグライダーでコマーシャルタンデムをやっています。夢は神の山マチャプチュレへの冒険フライトに挑戦すること。
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